当社では、2021年度に関東経済産業局からの委託事業として、地域におけるMaaS（Mobility as a Service）の社会実装に向けた収益モデルなどに関する調査を実施しました。本調査では、交通課題の解決や地域活性化の手段として期待されるMaaSの社会実装を後押しするため、先進事例のビジネスモデルを調査するとともに、取り組みの持続化に向けたノウハウや、今後取り組みを進めていくうえでの留意点などを整理しました。
概要
MaaSは、少子高齢化に伴う公共交通の利用者減少や移動サービスの担い手不足などの交通課題の解決、来訪者の増加などに伴う地域活性化の手段として注目され、全国各地で実証実験が試行されています。しかし、特に地方部を中心に収益の確保やデータの利活用モデルの確立に関する課題に直面し、取り組みの多くが社会実装に至っていません。そこで、実証実験にとどまらずビジネスとしてMaaSが成立し、継続的に取り組まれるためのポイントを把握するための調査を実施しました。
本調査では、先進的にMaaSを推進している自治体、事業者、関係団体などにインタビューを実施し、MaaSに取り組んでいる背景や課題意識、目的、位置づけ、MaaS事業としての収益確保やデータ利活用に向けた工夫、継続的な事業とするための体制づくりや留意点について整理しました。