AI(人工知能)・機械学習の技術コンサルティング、既存手法の評価や新規手法の研究開発、ソフトウェア開発などの支援を行うことで、お客さまのシステム自動化・高度化に伴う課題解決、および研究開発の加速を支援いたします。
当社では、下記以外にも、さまざまな分野におけるお客さまの広範な技術課題の解決のサポートをしております。以下の適用事例もご参照ください。
【事例1】航空写真を用いた建物被災度判別
2016年熊本地震では、建物被害の把握のために、本震発生後3日以内に撮影された航空写真から、100人以上の技術者が3日間かけ、約30万棟の建物被害の目視判読を行いました。このような作業の効率化を目的として、そのうちの約3万棟を含む航空機オルソ画像からディープラーニング(深層学習)により建物の被災度を自動判別する手法を開発しました。

※航空写真、被害区分情報提供:国立研究開発法人防災科学技術研究所、株式会社パスコ
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キーワード |
AI(人工知能), 機械学習, パターン認識, クラス分類, セマンティックセグメンテーション, ディープラーニング(深層学習), 航空写真, 航空機オルソ画像, 被害推定 |
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【事例2】航空写真を用いた河川・湖沼領域の自動判別
近年、局地的な豪雨の増加により、越水・堤防の決壊などの甚大な被害が増加しています。このような状況を踏まえ、川幅を広げる河川改修や一時的に洪水を貯める遊水地の開発など、河川周辺の土地環境を活用した治水対策が重視されており、土地環境を把握することが非常に重要になっています。河川周辺の地物抽出*1を人手により正確に行うには、膨大な時間・コストが必要なため、こうした課題を解決するために、航空写真から地物の領域を画像処理技術などにより自動抽出する手法が多数提案されています。
ここでは、地物抽出の基礎研究として、対象を河川・湖沼領域に限定して領域推定の自動化を検討した事例を紹介します。下図は、ディープラーニング(深層学習)を用いて石狩川の航空写真を判別した結果です。撮影場所によって河川の色味が異なるため色情報だけを用いて判別することは困難ですが、ディープラーニングを用いて周辺情報も加味して推定を行うことで、色味が異なる場合でも河川の形状を認識できることが分かりました。
この領域推定を複数の年代の航空写真に対して行うことで、河川の蛇行度の時系列変化に関する分析なども可能になり、今後被害が予想される地域の予測などへの応用も期待できます。またこの手法は堤防・植生などの他の地物の領域推定にも応用が可能です。

※航空写真 出典:国土地理院「電子国土基本図(オルソ画像)(2007年~)」
https://www.gsi.go.jp/kikakuchousei/kikakuchousei40182.html
- *1地物抽出:地物は、河川・森林などの自然物や堤防・建物などの人工物の総称であり、ここでは、航空写真上の地物を特定することを地物抽出と呼んでいる。
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AI(人工知能), 機械学習, パターン認識, クラス分類, セマンティックセグメンテーション, ディープラーニング(深層学習), 航空写真, 防災 |
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【事例3】超伝導空洞内部の欠陥検出
ILC(国際直線型加速器)*1で使用する超伝導空洞は、内部に欠陥があると超伝導状態が維持できなくなります。このため、超伝導空洞内をCCDカメラで撮影し、欠陥を検出する必要がありますが、膨大な超伝導空洞内の画像データから欠陥を目視で点検することは困難です。また、欠陥のバリエーションも多く、通常のパターン認識や形状認識手法では限界があります。当社では、様々な欠陥画像を機械学習することで、欠陥検出を行い、欠陥サンプルを全て検出することに成功しました。この手法は、欠陥の種類が増えた場合にも、学習をやり直すことで新たな種類の欠陥を検出することが可能です。

※画像提供:高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設 早野仁司教授(当時)
- *1ILC(International Linear Collider:国際リニアコライダー)PROJECTは、全長約30kmの直線状の加速器をつくり、現在達成しうる最高エネルギーで電子と陽電子の衝突実験を行う計画です。宇宙初期に迫る高エネルギーの反応を作り出すことによって、宇宙創成の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。
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欠陥検出,機械学習,特徴抽出 |
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