発電事業を計画している電力管内において、電力需要と供給の見通しを想定し、需要と供給の差を、現在の制度上のルール(優先給電ルール*)に基づき調整し、発電設備の出力抑制率(出力制御率)を1時間ごとにシミュレーションします。
シミュレーションにあたっては、(1)プロジェクトファイナンスを見据えた当社の標準的なシナリオと、(2)各事業者様が想定しているシナリオを実施し、最終的にレポートとして取りまとめます。
- *優先給電ルール上、火力と地域間融通でも調整困難な場合、①バイオマス、②太陽光・風力の順で抑制されます。
(出典)資源エネルギー庁資料に基づきみずほリサーチ&テクノロジーズ作成
サービスの流れ
工程
本サービスは、以下の順で実施します。
- (1)当社標準シナリオの確認、事業者シナリオの設定
- (2)シミュレーションの実施
- (3)レポートの作成と質疑対応
期間
全体で2~3カ月程度
(1)事業者シナリオの設定では、出力抑制へのインパクトが大きいと考えられる原子力再稼動の見通し、再生可能エネルギーの導入拡大の見通し、地域間連系線の増強の見通しが主な論点になります。
アウトプットイメージ
出力抑制シミュレーション
需要と供給のシナリオに基づいて1時間ごとに電力需給のギャップを計算し、各電源の出力の一部を抑制したシミュレーションを行います。年間で8760時間、20年間分を基本に最長2050年度まで計算可能です。現行制度では、日中は太陽光、夜間は風力が中心で、バイオマスは昼夜を問わない抑制の可能性があります。
計算結果・レポートのイメージ
本サービスでは、分析結果のデータと、評価レポートを提供します。評価レポートでは、①シミュレーションの概要、②シナリオの考え方、③出力抑制率の算定結果の3章構成を基本としています。
出力抑制率は「本来発電できるはずの電力量に対する制御によって損なわれた電力量」で定義し、事業開始から終了まで、1時間ごとに計算することができます。また、出力抑制率を各年の月ごとに評価することが可能です。