(FOCUS on MHRT CONSULTING) 金融グループとしてのコンサルがなぜ強いのか、
付加価値の源泉「文化と構造」を紐解く

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戦略コンサルティング部には2つのチームがあり、それぞれが、戦略検討のプロフェッショナルとして、社会課題の解決に挑む大企業や公共セクターを支援しています。今回は、大企業の持続的な成長をサポートする大企業戦略共創チームの中で、大企業の中期経営計画立案など戦略上の経営課題全般を支援する大企業戦略ラインについて、ライン長/ディレクターの平野 裕基が紹介します。

3つの強みに基づく精度の高いコンサルティング

──大企業戦略ラインの業務とその特徴について教えて下さい。

大企業戦略ラインでは、東証プライム上場企業を中心とした、幅広い業種の大手企業のお客さまの経営課題に向き合い、経営戦略に関するコンサルティング全般を提供しています。テーマは中長期の経営戦略・経営計画、成長戦略、事業戦略やM&A戦略の策定、新規事業開発、経営体制強化など多岐にわたります。最近ではホールディングス化などの形態変革や、より精度の高い市場環境調査に関するご依頼も増えています。

このような支援は他のコンサルティングファームも行っていますが、私たちには3つの強みがあると自負しています。

1つ目は、〈みずほ〉という金融グループとして、お客さまとその事業を深く理解している点です。この深いお客さま理解に基づきワンストップでのサービス提供ができます。

たとえば新規事業開発に関しては、その事業の内容の検証、不足しているリソースの洗い出し、事業デューデリジェンスやM&A後の統合プロセス業務を私たちみずほリサーチ&テクノロジーズ(以下みずほRT)が、不足リソースの充填やM&Aに必要な資金調達をみずほ銀行が、統合スキームの検討をみずほ証券が、買収時の余剰資産活用などをみずほ信託銀行がといった具合に、それぞれの専門性を活かした形で分業し、かつ連携することで、ワンストップで、素早く最適な提案をすることができます。

2つ目は、社会動向の高精度な未来予測に基づいたコンサルティングが提供できる点です。昨今は、社会の変化がより複雑かつ早く激しくなり、不確実性が高まっています。そのため、将来の予測と現状とのギャップを認識し、自社の打つべき手段を検討する「バックキャスト」の思考が求められています。バックキャストには社会や政策の動向、技術革新の見通しなど、環境変化を見通す様々な知見が必要ですが、〈みずほ〉には様々な分野の専門家やアナリストが在籍しています。

また〈みずほ〉では、グループ戦略上の中核機能のひとつにシンクタンク機能を位置づけています。この機能は、私たちコンサルタントに加え、みずほRTの調査部やみずほ銀行の産業調査部、みずほ証券のアナリストなどによるリサーチ&コンサルティングユニットとして、組織的に融合されています。案件ごとに最適なチームを組成するのはもちろん、日頃から定期的な情報交換を欠かさず、信頼関係の構築と維持にも努めています。こうした取り組みが〈みずほ〉での強く深い連携と、それに基づく精度の高いコンサルティングを可能にしています。

〈みずほ〉には責任を持ち最後まで伴走する意思と仕組みがある

3つ目は、お客さまの成果や成長に真摯に向き合い、最後まで伴走する強い意思と責任を持つ点です。私たちはコンサルタントとして、客観的な分析に基づいた実現性の高い施策の提言を行います。しかし〈みずほ〉の一員としてはそれだけでは不十分です。金融グループとしての〈みずほ〉のお客さまの、持続的な成長に資する必要があります。

つまり「プロジェクトは提供するものの、その結果には責任を持たない」という姿勢は、私たちの矜持としてだけではなく、構造的にも許されないのです。お客さまの損失は私たちにとっての損失です。最後まで責任を持ち、お客さまにご納得いただけるまで成長に寄与する意思を持っていること、そしてそれがお客さまからだけでなく〈みずほ〉の内部でも求められていることが、私たちの特徴です。

──これまで大企業戦略ラインではどのような支援をし、どのような成果を上げてきましたか。

たとえば、あるお客さま企業のビジョン策定と中期経営計画の立案支援が挙げられます。従来の基幹事業の市場が縮小傾向にある中で、将来どのような会社であるべきかという根源的な点から、その未来の実現のために必要な施策立案までを検討するという、1年がかりのプロジェクトでした。

経営層とは定期的に検討の場を設けてビジョンを固める一方、私たちのプロジェクトメンバーが現場にも常駐することで、より現実的で実効性の高い施策を練り上げることができました。お客さまの戦略の方向性が明確に定まり、具体的な取組みを後押しするものとして、高い評価をいただいています。私自身も、経営層から現場まで徐々に全員のベクトルが揃っていくプロセスを実感することができ、印象に残る仕事となりました。

また、別のお客さま企業の今後の戦略検討のための市場動向調査も行いました。具体的には再生可能エネルギー市場に関するものです。市場動向には政府が発表したものもありますが、一般的に、政府と企業とではコストや時間に関する感覚が一致しないこともあります。そこで私たちは、〈みずほ〉の知見とコネクションを総動員し、エネルギー需要家側へのヒアリングも含めた調査を実施しました。この結果、数年後の市場の状況を具体的かつ詳細に分析でき、確度の高い戦略の検討ができたと自負しています。

変化の穂先であるために、地に根を下ろし誰よりも早く風を掴む

――今後、戦略コンサルタントとしてどのように社会課題の解決に貢献していきますか。

〈みずほ〉は2023年5月に企業理念を再定義し、パーパスを実現するための価値観・行動軸であるバリューとして『変化の穂先であれ。』と定めました。私自身もまさに変化の穂先でありたいと思っています。コンサルティングを提供する者として、変化に対して敏感に反応し、お客さまを先導していく必要があると考えるからです。今の時代の将来予測は、変数の多い関数を見出す作業に似ています。非常に難しい分、やりがいも感じます。環境の変化を先読みして対応していく意思と能力こそが、コンサルタントの付加価値の源泉です。

お客さまの目線に立ち、課題解決に向けて徹底的に調べ、考え抜き、汗をかくことで、究極的には、お客さまが必要とする機能と価値をすべて提供する存在であろうとする意欲を持ち続けます。その過程では、強い好奇心のもとあくなき知の探求を続ける〈みずほ〉が有する知見と、さまざまな専門家の知見とを融合させます。そのためにも、これは〈みずほ〉内部へのメッセージでもありますが、どのような案件でも気軽に声をかけて欲しいと思っています。

常に進化を続ける「変化の穂先」であるためにはまた、時代の強風に倒されてはなりません。仮に予測の通りにならなかったとしても、臨機応変に対応できる力が必要です。そのためにもまずは私も含めた一人ひとりが地域、社会、社内、様々なレイヤーで根を下ろし、そのうえで、結束力のある強固でしなやかなチームとして活動できればと思います。

実は私自身の内部には、「このような社会を実現したい」という具体的なイメージはありません。コンサルタントとは、よりよい社会づくりに貢献するお客さまを支えることで、間接的によりよい社会づくりに貢献する立場であると考えるからです。このことは、ある地方のインフラ企業の成長戦略を支援する案件で、このお客さまの事業の発展がその地方の社会インフラの基盤強化や地方創生にも寄与するものとなったことでも強く実感しました。

私たちはこれからも精度の高い「変化の穂先」として、自ら進化し続けながら、お客さま企業の持続的な成長を支え、その先にある社会課題の解決や持続可能な社会づくりに貢献して参ります。

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