みずほリポート

政権発足1年からみえた『トランプ流国家資本主義』の正体

日本企業が生き抜くための「攻め」と「守り」の戦略

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要旨

  • 冷戦終結後の米国は、市場原理と効率性を重視する政策(新自由主義)とグローバル化により一極体制を確立。しかし、中国もまたその枠組みを梃子に成長。米国内では、輸入増に伴う雇用喪失で生活苦
  • トランプ大統領は、緊急事態条項や人事権を最大限に活用し、競争・グローバル化政策を大幅に修正。資金力のある大企業や経済安保分野の成長を促し、世界と競争し得る国家資本主義の形を模索
  • 大企業を優遇する競争環境が米経済を支えるチャンピオン企業を育成。経済安保分野で大型投資案件が相次いでおり、米国市場の成長性の維持に貢献する見込み
  • 一方、関税や移民政策等の対外政策や、一部の企業が価格支配力を持つ独占的な市場環境は、物価・人件費の高騰を助長。また、大統領個人の判断に依存する政策運営でビジネスの予見性は低下
  • 対外依存低減の流れを背景に、経済安保分野では案件規模・政策支援・調達需要が拡大。その結果、安定供給・高品質・技術力に加え、同盟国として信頼性を備える日本企業の強みが一段と活きることに
  • 同時に、米政治動向の分析や情報収集機能の拡充を通じ、ビジネス予見性を高める努力や、現地化・効率化などによるコスト対応が必要。米国に過度に依存しないようアジア等へのリスク分散も肝要
  • トランプ大統領の支持率は徐々に低下、トランプ流の政策運営には修正余地。インフレ環境のなか、経済安保分野の雇用創出力は乏しく、国民の生活苦に対する不満は残存
  • 米政治の先行きを見極めるうえでは、生活費高騰など暮らし向き改善への要求を強める国内の要因と、他国との技術競争や地政学的緊張など経済安保の強化を促す海外の要因の綱引きが焦点に

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