見通しのポイント
- 世界経済は、2026年は前年対比で減速するものの、底堅いAI需要に加え各国の財政出動が下支え。2027年は財政による押し上げ効果が一服する一方で民間投資が底堅く推移し、巡航速度である3%近傍の成長ペースを維持する見通し
- 米国は、2026年はAI関連投資や減税政策により内需主導で景気が拡大。2027年にはAI関連投資がソフトランディングへ向かい、設備投資は巡航速度に回帰へ。AI実装による生産性上昇がインフレ圧力を吸収し、FRBは2026年内に2回の利下げを実施
- 欧州は、2026年は防衛費増やドイツのインフラ投資などの財政拡張が押し上げ、内需主導で成長は加速。エネルギー高やデジタル化の遅れがボトルネックとなり財政拡張による押し上げ効果は持続せず、2027年後半から景気は減速する見通し。インフレ率が2%程度で安定的に推移するなか、ECBは当面の間政策金利を据え置き
- 中国は、不動産不況のもと内需が停滞。外需による下支えのハードルも高まり、2026年から2027年にかけて景気減速が続く見通し。アジアは外需と投資が足元の成長をけん引も、2026年から2027年にかけてはAIブームのソフトランディングに伴う輸出増勢鈍化や中国製品の流入増を受け景気は減速へ
- 日本は、2026年度は総合経済対策が追い風となり、内需主導で景気が拡大。2027年度は消費税減税や輸出の持ち直しを受け成長が加速する見通し。食品価格の高騰一服や物価高対策によりインフレ率は2026年度前半に一旦鈍化するも、高水準の賃上げ継続を受けて年度後半に再び2%へ向け上昇する見込み
- 日銀は概ね半年に1回の利上げペースを維持し、2026年6月、2027年1~3月期に追加利上げを実施すると予想。財政に対する過度な懸念は後退しつつある一方、実質金利の低さが意識されるなか円高圧力は引き続き限定的であり、ドル円相場は150円台の円安水準が継続する見通し
