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基板表面上で測定した情報を元に、より正確な加工形状・損傷予測が可能に

世界初となる、オンウェハセンサを活用したプラズマプロセス解析サービスを開始

2010年9月28日
みずほ情報総研株式会社

みずほ情報総研株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上 直美)は、2010年10月1日より、プラズマプロセス分野で世界初となる「オンウェハモニタリング技術と連携したプラズマプロセス解析サービス」の提供を開始することといたしました。

半導体やMEMSなどの各種先端デバイス製造では、ナノオーダーのエッチング加工(*1)や薄膜堆積(*2)を行うため、プラズマプロセス技術が用いられています。これらの加工では、デバイス製造工程における品質確保のため、プラズマ状態の測定や解析に基づいた、基板表面での原子層レベルの緻密な表面反応制御が重要となります。しかし、従来のプラズマ測定は、大掛かりである、プラズマを乱す、実プロセスの測定が難しい、基板表面から離れた場所での観察であるなどの問題点がありました。また、シミュレーションによる加工形状の検討を行う上でも、基板表面でのプラズマ状態を表す物理量を入力パラメータとして、数多くの計算を行わなければなりませんでした。

このような背景の中、みずほ情報総研は、東北大学の寒川誠二教授の技術協力(*3)の下、プラズマプロセスにおける基板表面の状態を詳細に把握し、製造工程の検討や製造装置の開発を支援する解析サービスを開始します。本解析サービスでは、オンウェハセンサーを用いたモニタリング技術により、加工基板表面で反応に寄与する活性種(電子、イオン、フォトンなど)の状態を測定し、そのデータを用いたシミュレーションを行うことで、プラズマプロセスにおける加工形状および損傷予測解析をより高精度に行うことを可能とします。

本解析サービスを用いることで、プラズマプロセスの検討や製造装置の開発におけるコスト・期間が低減されるほか、デバイス自体の品質向上、製品の製造工程での歩留まりの向上にも寄与すると考えられます。最終的には、CPUやメモリ、ストレージといったコンピュータで使用される部品のほか、携帯電話やテレビなどのAV機器、自動車や医療分野で利用される各種センサーといった、エレクトロニクス技術を用いる多くの商品開発の場面で、低価格化だけではなく、処理能力の向上や小型化、低消費電力化などにもつながるものです。

みずほ情報総研は、今後も市場の成長が見込まれるエレクトロニクス分野において、プラズマプロセスおよび装置の設計、開発を支援する本サービスにより、2015年度には単年度で1億円の売上を見込んでいます。本サービスで用いる解析技術は、既に、国内大手の電機メーカーにおける解析実績もあり、将来的には、半導体やMEMSなどの各種先端デバイスの製造工程の中でも最も難しいとされているプラズマプロセス制御のためのシステム化を目指します。

本ソリューションの詳細についてはこちらをご覧下さい。
オンウェハモニタリング技術と連携したプラズマプロセス解析サービス
https://www.mizuho-ir.co.jp/solution/research/semiconductor/analysis/characterization/index.html

  • *1シリコンウエハなどの基板を化学反応によって所定の形状に削る加工の総称です。化学薬品を用いて加工するウエットエッチング加工、電離気体であるプラズマを用いて加工するプラズマエッチング(ドライエッチング)加工があり、本サービスではプラズマエッチング加工を対象としております。
  • *2基板上に絶縁膜や電極などをナノスケールの厚さで製膜することです。膜にする材料をプラズマ化することにより基板に均一に薄膜を形成する技術などが開発され実用化されています。
  • *3プラズマプロセスにおける基板表面の状態把握について、コストや精度といった課題を解決するため、より詳細な測定が可能なオンウェハセンサー、これを活用したモニタリング技術を開発。測定したデータと本解析サービスで用いるプログラムとの連携について技術協力を頂いております。

本件に関するお問い合わせ

ニュースリリースに関するお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
広報室 井川 公規、石原 卓
電話:03-5281-7548
E-mail:info@mizuho-ir.co.jp

サービスに関するお問い合わせ

みずほ情報総研株式会社
サイエンスソリューション部 小野 耕平、岩崎 拓也
電話:03-5281-5311

サイエンスソリューション部03-5281-5311

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