調査部 アジア調査チーム
上席主任エコノミスト 井上 淳
jun.inoue@mizuho-rt.co.jp
概要
- 米国金利が低下する局面では、通常、ドル安・新興国通貨高の圧力が高まると考えられるが、足元の新興国通貨指数の反発は小幅なものに留まっている
- 背景には米国経済の先行き懸念がある。米国の利下げ予想が新興国通貨の持ち直し要因となる一方、米国経済の減速懸念が新興国通貨の下押しに寄与している
- 今後については、米国の利下げ開始を受け新興国通貨は持ち直すと予想する。ただし、利下げにもかかわらず米国経済の減速度が高まれば、寧ろ新興国通貨安が進行するリスクが懸念される