主任エコノミスト 西野 洋平
主任エコノミスト 亀卦川 緋菜
アソシエイト 三徳 奈々瀬
要旨
- インドネシアの経済成長は停滞。外部環境変化も逆風に
- 成長率は5%近傍で停滞。中間層の消費停滞や雇用環境の悪化など、経済面に対して募る不満
- 米関税政策、割安な中国製品流入など外部環境の変化も国内経済の逆風に
- 大衆迎合色が濃くなる政策。軽視される成長戦略
- 政権は無償給食プログラムはじめ、ポピュリズム色の強い政策の実現を優先
- プラボウォ政権発足後、高付加価値業種の雇用増加をもたらすような、効果的な産業政策への転換は確認できず
- 予算配分が非効率化し、地方開発や産業育成など成長投資の余地は縮小
- 高まる財政悪化懸念
- 大衆迎合政策への傾斜(歳出上振れ)と経済成長停滞に伴う税収下振れ(歳入下振れ)を背景に、財政悪化懸念が高まる