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根強いインフレに苦しむ米国経済
─ 金融引き締め強化で2023年は景気後退へ ─
2022年10月28日
調査部 経済調査チーム
概要
- 根強いインフレに対処するため、FRBは景気を犠牲にしてでもインフレ抑制を優先する姿勢を鮮明にしている。利上げ加速にもかかわらず、インフレ収束の気配はまだみられない。
- インフレをもたらしている労働需給のひっ迫と企業の価格転嫁行動には構造的側面があり、解消には時間を要する。インフレ率は当面FRBの2%目標を上回る展開が続く見通しである。
- 住宅投資と個人消費を中心に内需が落ち込み、2023年の米国経済は景気後退が避けられない。2023年の成長率は▲0.8%、失業率は5%まで上がると予測している。