みずほインサイト
日米欧で異なる原油高の影響
─ インフレ・景気・金融政策のかく乱要因に ─
2024年4月19日
調査部 経済調査チーム
概要
- 原油価格が再び上昇。地政学リスクの高まりやOPECプラスによる減産継続、中国経済に持ち直しの兆しが見られることを背景とした需要回復期待などを受け、需給両面から価格上昇圧力
- 原油価格上昇はインフレ率を押し上げ、特に日本や欧州のような資源輸入国では、交易条件悪化に伴う海外への所得流出と、それに伴う景気下振れが懸念材料に
- 原油高は、インフレ・景気への影響を通じて、局面が異なる日米欧の金融政策をかく乱する要因になる。夏場以降の世界経済を左右する重要な変数として、原油価格の動向が注目される