みずほインサイト
財インフレはどこまで減速するか
─ 「第一の力」と「第二の力」の狭間で ─
2024年6月17日
調査部 経済調査チーム 主席エコノミスト 河田 皓史
hiroshi.kawata@mizuho-rt.co.jp
概要
- 2021~22年頃の輸入物価大幅上昇を背景とするコストプッシュ圧力(いわゆる「第一の力」)が減衰する中で、CPI財のインフレ率はこの1年ほど鈍化傾向にある
- 最近の円安等により輸入物価は再上昇しているほか、賃上げによるコストプッシュ圧力(いわゆる「第二の力」)も高まっており、財インフレの鈍化に歯止めがかかる可能性も意識される
- 2024年以降の賃上げと円安を踏まえて先行きの財インフレをシミュレーションすると、当面伸び率鈍化が継続し、2025年度には1%台前半で定着するとの結果。2%目標達成のハードルは高い