みずほ経済・金融ウィークリー
(2022年7月12日号)
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先週の内外経済・金融市場動向・評価
- 世界の新規感染者数は欧州を中心に増加基調。オミクロン株亜種のBA.5系統の拡大が影響。日本でも7月に入って全国的に新規感染者数が急増し、第7波が本格化。前回の第6波の傾向を踏まえると、今後8月中旬頃にピークアウトする可能性
- 米国の6月雇用統計は労働需給ひっ迫の継続を示す結果。賃金は引き続き高い伸びとなったものの一段と加速する動きはみられず。ユーロ圏の5月実質小売売上高は前月比+0.2%とほぼ横ばい。インフレによる実質購買力の低下や消費者心理の悪化を受けて財消費は低調に推移しているとの評価。中国では散発的な感染が継続も、6月物流業景気指数は4カ月ぶりの節目超えとなり正常化をたどる
- 日本の6月景気ウォッチャー調査では、物価高騰を背景に景況感が現状・先行きともに低下。企業のコメントでは、物価高による先行きの消費者マインド悪化を懸念する声が増加。5月国際収支では、経常収支のプラス幅が大きく縮小。原油価格の高止まりを受け、今後年央にかけて経常収支は低水準が続く見込み
- ユーロドル相場は、欧州天然ガス価格の高騰や、中国でのコロナ感染再拡大によるロックダウン懸念から、欧州景気減速が嫌気され、2002年12月以来の1ユーロ=1.003ドル台までユーロ安・ドル高に
今週の注目点
- 米国の6月CPIの前年比上昇率は再加速、コアCPIの減速ペースは緩慢で依然高い伸びが続くと予想。インフレの先行きは未だ楽観視できず