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固体高分子形燃料電池シミュレーター P-Stack® コンセプト

高速な解析を実現するP-Stackのモデルコンセプト

燃料電池の内部現象は複数の物理が連成するマルチフィジックスであり、汎用的なCAEソフトで取り扱う場合には計算コストの大きさが問題になります。

P-Stackでは、各種工学モデル(実測によるMEA特性を再現する触媒層モデル、CFD計算で得られる流動特性を再現する配管流動モデルなど)の導入により、要求される計算精度を確保しつつ、実機セル・スタックの評価を高速に実現します。

図1

実験結果を定量的に再現する基本性能

実測による小型セルのIV特性・IR特性を基に決定したP-Stackのモデルパラメータを用いて、実測と同じ条件で小型セルの解析を行いました。下図に各加湿条件におけるIV特性の実測値と計算結果を比較しています。全ての条件で実測値と解析結果が良い一致を示していることがわかります。

図2

次に、内部状態の検証として下図に各種出力電流密度に対する酸素分圧分布の変化について実測と計算結果を比較して示します。いずれの出力電流密度においても両者が良く一致していることがわかります。また、出力電流密度が低い条件(0.22 A/cm2)では、酸素利用率が低く発電分布が均一となるため酸素分圧がほぼ線形に減少するのに対し、出力電流密度が高い条件(0.58 A/cm2)では、酸素利用率が高くなるため発電分布がカソード上流側に集中し、上流側の酸素消費量増加に起因する分布の変化も再現しています。

図3


  • *「P-Stack」は、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の登録商標です。

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