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Green x Digitalコンソーシアム

デジタル技術を用いたサプライチェーン上でのCO2データ交換のための算定・共有方法を提示する「CO2可視化フレームワーク(Edition 1.0)」の公開について

2023年7月3日
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉原 昌利)が参画する、Green x Digitalコンソーシアム(事務局:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA))において、このたび、CO2データ*1の算定・共有方法を提示する「CO2可視化フレームワーク」が公開されました。本フレームワークは、グローバルレベルで業界横断的にCO2データ連携を可能とすることを目指し、国際的に通用する算定および共有ルールを取り入れたもので、国内初のサプライチェーン全体のCO2データを可視化するためのルールです。

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、あらゆる産業でサプライチェーン全体の脱炭素化が強く求められています。サプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量については、直接排出量(Scope1排出量)、エネルギー起源間接排出量(Scope2排出量)だけでなく、サプライチェーンの上流・下流に関連するその他の間接排出量(Scope3排出量)を含むサプライチェーン全体のCO2データを正確に把握し、削減努力に結び付けることが不可欠です。一方、これまでサプライヤーからデータ提供することを前提とした共通的なCO2データ伝達に関するルールがなかったことから、バウンダリー*2の違いによる収集・算定に差が生じることでCO2データの品質にばらつきが生じることが課題とされていました。正確なCO2データ把握は、負荷の高いCO2データがどの段階にあり、それを削減した結果の見える化につながり、削減事例が業界内に伝播し、業界全体また他の業界へと広がることで、日本全体の温室効果ガス排出量削減に寄与することになります。

みずほリサーチ&テクノロジーズは、本コンソーシアムの「見える化WG」の副主査、および「ルール化検討SWG」のリーダーとして、本フレームワークの策定に取り組んできました。先行する国際的な枠組みであるWBCSD PACT*3によるPathfinder Frameworkに立脚しつつ、参加企業のニーズや国内制度等も加味したルールとして、本フレームワークを策定し、データ連携の技術的な検証や、ユーザー企業を交えたCO2算定を含む実務的な検証を経て6月30日に「CO2可視化フレームワーク(Edition 1.0)」として公開しました。

「CO2可視化フレームワーク(Edition 1.0)」は、サプライチェーンのCO2データ可視化およびデータ交換に取り組む全ての事業者が活用することを想定しています。デジタル技術を活用して、サプライヤー企業が高い水準のCO2データ算定・共有を実現するための道筋を詳細に解説していることから、サプライチェーン上の多くの企業が活用することで、サプライチェーンCO2データの正確な把握が期待できます。

みずほリサーチ&テクノロジーズは、本コンソーシアムでの活動を通じて、企業間CO2データ連携と、サプライチェーンCO2排出量見える化の仕組みの社会実装に貢献してまいります。


  1. *1「CO2可視化フレームワーク」においては、IPCCが定める温室効果ガス排出量(GHG排出量)のCO2等価量(kg-CO2e等と表記される)を指す。二酸化炭素以外の温室効果ガスを含む。
  2. *2CO2データを算出する上で、対象範囲の線引きをするもの。製品システムとそれを含まないプロセスの境界のことや、特定のプロセスにおける境界を示す場合もある。例えば、製造プロセス、使用プロセスの場合や、製造現場、事務所、工場敷地などCO2データを収集する対象範囲の境界を示す。
  3. *3WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は、持続可能な開発を目指す企業約200社のCEO連合体。GHGプロトコルの主催団体。PACT(Partnership for Carbon Transparency)は、WBCSDの下、バリューチェーンにおける排出量の透明性を高めて脱炭素化を加速することを目的として活動。排出量データ交換に必要な方法論と技術仕様を定義し、Pathfinder FrameworkならびにPathfinder Network Technical Specificationsとして公表中。Green x Digitalコンソーシアムは、PACTのエコシステムに参画。Webサイト:https://www.carbon-transparency.com/

お問い合わせ

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
サステナビリティコンサルティング第2部
柴田 昌彦、野上 大輔、森 史也、西脇 真喜子
電話:03-5281-5285

広報室 佐藤
電話:03-5281-7548
E-mail:info@mizuho-rt.co.jp

サステナビリティコンサルティング第1部、第2部03-5281-5282

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