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トランプ2.0の移民政策
─ 移民減少は在米日系企業の収益を圧迫 ─
2024年7月16日
みずほ銀行 産業調査部(ニューヨーク)上席主任エコノミスト 大澤 秀暁
hideaki.ohsawa@mizuhogroup.com
概要
- バイデン政権下で急増した不法移民は米国大統領選の争点になっている。共和党の大統領候補トランプ氏はバイデン大統領の移民政策を批判し、移民抑制的な政策を打ち出している
- トランプ氏が当選すれば、議会・裁判所による制約は予想されるものの、移民抑制的な政策を可能な範囲で実行し、移民が減少傾向に転じる可能性は高い
- 移民は米国の労働力増加を支えている。移民の減少は労働需給ギャップ拡大による賃金上昇につながり、日系企業の米国事業の収益を圧迫するだろう