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石油・天然ガス堆積盆評価システム SigmaBasin(シグマベースン) 機能

計算機能の概要

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項目 SigmaBasin-2D/3Dの内容
物理モデル 基礎方程式
  • 2次元/3次元多孔質中の3相流れ(水・オイル・ガス)
  • 質量保存式、ダルシー法則、エネルギー保存式
構成方程式
  • 空隙率、浸透率、毛管圧力等のモデル
物性値
  • 密度、粘性、熱伝導率、比熱は圧力と温度に依存
生成反応モデル
  • 石油はケロジェンの分解により生成
  • ガスのオイルへの溶解を考慮
地質モデル
  • イベントの概念
数値解法 離散化
  • 有限体積法
計算格子
  • 非構造格子
境界条件
  • 地表面:圧力固定、温度固定
  • 基盤:流量ゼロ、熱流束固定
  • 側面:オープンあるいはクローズ
解法
  • 非線形方程式の解法:ニュートン法
  • 連立方程式のソルバー:CG系の解法
  • 並列計算機に対応
入出力 SigmaBasin-2D
  • SigmaBasin-2D専用のGUI
SigmaBasin-3D
  • 地質モデリングの市販ソフトウェアとの接続(EarthVision、Petrol)

各保存式の関係

各保存式の関係

入出力システム(2D)

SigmaBasin-2Dの入出力システムは、シミュレーションを実行するための各種入力データの作成、編集とシミュレーション結果の様々な形態での表示を対話形式で行うものである。

入出力システムの位置づけ

入出力システムの位置づけ

当堆積盆評価システムを含め、通常ベースンモデリングでは、例えば2次元の場合、評価すべき堆積盆の地質断面を「セル(Cell)」あるいは「グリッド(Grid)」と呼ばれる升目に切り、それを基本単位として行う。地層の岩石物性値や根源岩性状は、その基本升目内で均一として計算を行う。

1.データの入力

入力すべきデータは、

  1. (1)堆積盆データ
  2. (2)有機物データ
  3. (3)岩石データ

の3つに大別され、表1のそれぞれに対して入力する。

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1. 断面 ディジタイジング・データ
2. 各セル毎 層厚
時代
岩相
有機物
3. 各時代毎 熱流量
表面温度
水深

表1:堆積盆評価システムにおける入力データ

堆積盆の形状は、(1)キーボード、(2)デジタイズされた情報により入力できるものとし、各セルは(1)全て同じ大きさ、(2)地質状況に合わせて大きさを変えることができる。

有機物データについては、各セルに対し有機物量とケロジェンのタイプを入力するが、各ケロジェンタイプに関するデータ(頻度因子、活性化エネルギーの分布、反応後の油・ガス・コークの割合)は、別に表形式で入力し、デフォルト値を与えることも予定している。

各数式に入力する岩石物性値(例えば浸透率)である岩石データは、各セルに対し岩相のみを与えることにより入力する。岩相は10種類程度の純粋な岩相の割合で与える。
それぞれの純粋な岩相の物性値は、表2に示す変数の関数となっておりそれらを混合した時に各物性値も適切に平均化されるようになっている。 このような各セルに関する入力データは、(1)断面の全てのセルに対して入力する場合、(2)キーウエル(コラム)のみにユーザが入力し、それ以外をコンピューターが内挿あるいは外挿して入力する場合を選択できる。 また、あるデータの計算結果と実測値を比較するために「実測データ」も入力できる。

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F X
孔隙率 有効応力
浸透率 孔隙率
熱伝導率 温度
熱容量 温度
延性 有効応力
相対浸透率 孔隙率 あるいは 浸透率
毛細管圧力 孔隙率 あるいは 浸透率

表2:岩相データに含まれる岩石物性値 F=f(x)

2.データの出力

シミュレーションの結果、表3の右に示すパラメータの計算結果を左に示す形態で表示させることにしている。 計算結果と坑井データ等における実測値をオーバーラップさせて表示することも可能である。

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出力形態 出力パラメータ
断面の経時変化
埋没履歴
パラメータの経時変化
パラメータの深度変化
実測値と計算値の比較
孔隙率
浸透率
圧力
温度
熱成度
油生成量
油飽和率
油移動方向 etc

表3:堆積盆評価システムにおける出力形態と出力パラメーター

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