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科学技術分野におけるAI・データサイエンス技術の利活用・研究開発支援

概要

AI・データサイエンス技術に関する知見をもとに、科学技術計算や実験等によって得られたデータの利活用に関する課題解決を支援いたします。

サービス内容

科学技術計算や実験等によって得られた、人手では処理困難な大量のデータや、解釈の難しいデータについて、AI・データサイエンス技術を活用して様々な分析を行い、お客さまの課題解決を支援いたします。お客様の課題を踏まえ、データやプログラムの状況を考慮して、手法の調査、実装、評価等のサービスを提供いたします。

適用例

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  • 時系列分析
  • モード分解
  • 因果推論
  • パラメータ影響度解析
  • クラスタリング、可視化
  • etc.

サービスメニュー

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  • 技術コンサルティング
  • 技術調査・技術評価
  • システム構築
  • 受託研究開発
  • 受託ソフトウェア開発
  • etc.

適用例

時空間データのモード分解、因果推論

非定常シミュレーション等によって得られた複雑な時空間データに対し、現象の支配的なモード(空間的に連動する空間パターン)の抽出等を目的に、元データを複数のモードに分解する手法をモード分解等と呼びます。図1は、振動燃焼現象の数値シミュレーションデータ(圧力変動と発熱率変動、酸化剤質量流束変動の時系列データ)に対し、モード分解の一手法である動的モード分解を適用した例です(文献(1))。動的モード分解により周期的に時間変化するモードを抽出し、さらに異なる変数のモード間の比較を行うことで、支配的なモード間での相互作用等を観察することが出来ます。


図1.振動燃焼のモード解析(Dynamic Mode Decomposition)の例
(文献(1)を基に当社作成)
図1

また、変数間の相互作用をより詳細に調べることを目的とし、異なる時系列データ間の「因果関係」(真の因果関係ではなくグレンジャー因果性、時間的な関連)を推定する因果推論という手法があります。図2は、図1と同じデータ(発熱率と圧力の時系列データ)について、Permutation Transfer Entropy(PTE)と呼ばれる値を用いて因果推論を行った例です。因果推論を行う際、因果関係が薄い場合にもPTEが大きな値を取ることがあり、PTEの値のみで因果関係の有無を推定すると的確でない推論となることがあります。そのため、サロゲートデータと呼ばれる、元データから因果関係を断ち切り、その他の性質を保ったデータを作成し、サロゲートデータのPTEと比較する必要があります。ここでは、サロゲートデータの作成に、Iterative Amplitude Adjusted Fourier Transform(IAAFT)と呼ばれる手法を用いています。図2では、圧力から発熱率へ向かうPTE(青線)は大きな値を取っていますが、サロゲートデータのPTE(オレンジ線)も高い値を取っているため、「因果関係」は薄いと推定されます。逆に、発熱率から圧力へ向かうPTEは、値は小さいですがサロゲートデータのPTEよりも大きな値を取っているため、「因果関係」は濃いと推定されます。


図2.振動燃焼の因果解析(Permutation Transfer Entropy)例
(文献(1)を基に当社作成)
図2

  • *本研究は国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究により行いました。

参考文献

  1. (1)Koizumi, H., Tsutsumi, S., Omata, N., Shimizu, T., "Thermoacoustic Coupling Mechanism of Combustion Instability in a Continuously Variable Resonance Combustor," AIAA Scitech 2020 Forum, AIAA Paper 2020-1071, January 2020.

数値シミュレーションソルバーのパラメータ影響度解析

ものづくりの設計等において、性能を改善するパラメータを決定するために、パラメータの値を何回も変更して数値シミュレーションを行うことがありますが、パラメータの種類が多い場合には、膨大な組み合わせを試すことが必要となります。その際、どのパラメータが性能に大きな影響を及ぼしているのかが推定できれば、そのパラメータに注目してパラメータを変更することにより、数値シミュレーションの回数を減らし、効率的にチューニングを行える可能性があります。性能に対する各パラメータの影響度を推定する手法の一つにAutomatic Relevance Determination(ARD)と呼ばれる手法があります。

図3.パラメータ影響度解析の例
図3

例えば、図3左上図は、(人工的ですが)図3という非線形常微分方程式に対し、r、s、時間刻み幅 Δt、初期値 x0 をいくつか変更して数値シミュレーションを行った際の収束履歴を表していますが、パラメータによって収束する値や振動の発生有無が異なっており現象の把握が困難です。この収束値に対する影響度を調べるためにARDを実施した結果が図3左下図であり、パラメータ r、sの影響度が高いと推定されます。図3右図は r、sを軸にとり、収束値との関係を可視化したものです。図3右図より、収束値は r/sの値でほとんど説明可能であることが分かります。以降、r/sの値に注目して数値シミュレーションを行うことで、収束値の詳細な挙動を効率的に調査できる可能性があります。


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キーワード 科学技術計算, ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC), 数値シミュレーション, 並列計算, MPI, AI (人工知能), データサイエンス, 数理, 機械学習, Deep Learning (深層学習), 回帰, 分類, クラスタリング, 次元削減, モード解析, Dynamic Mode Decomposition (DMD), 動的モード分解, 因果解析, Transfer Entropy, Permutation Entropy, 移動エントロピ―, ガウス過程, Automatic Relevance Determination (ARD), Python, C/C++, Fortran
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