東京理科大学菊池研究室にて開発された重合メッシュ法によるき裂進展解析システムに関する解析実績をご紹介します。詳細の内容については、お問合せ下さい。
概要

※上記の図は、東京理科大学菊池正紀教授より許可を頂いた上で掲載しております。
右図は、東京理科大学菊池研究室により開発された重合メッシュ法(S-version FEM, S-FEM)によるき裂進展解析システムを用いた解析結果の例です。原子炉プラントをはじめとした構造機器の健全性を評価するには、応力集中部等に発生したき裂の進展を模擬する必要があります。本システムを用いると、従来広く行われてきた影響関数法による評価に比べ、き裂の進展を精度よく解析することが可能です。このシステムを用いたき裂進展解析の論文が2011年度日本機械学会賞(論文)に選ばれており、健全性評価等に役立つツールとして期待されております。
特徴
- き裂を考慮した有限要素解析を実施し、詳細にき裂進展を模擬することが可能
- モデル全体を表現するグローバルメッシュとき裂を表現するローカルメッシュを独立に定義
- ローカルメッシュはき裂位置、寸法等を設定することで自動生成
- 有限要素解析の自動実行
- き裂進展後のローカルメッシュを自動更新
- 溶接残留応力等を考慮したき裂進展解析が可能

機能
左右スクロールで表全体を閲覧できます
項目 | 機能 |
---|---|
モデル作成 |
ツールによるグローバルメッシュの作成、メッシュ表示 |
解析(ソルバ) |
有限要素解析の自動実行 |
結果 |
き裂進展前/後における3次元き裂形状 |
解析事例(残留応力場中における配管のき裂進展解析)

応力腐食割れと呼ばれる経年劣化事象を対象に、原子炉配管の残留応力場中におけるき裂進展解析を行っています。別途実施した3次元熱弾塑性解析によって得られた残留応力分布を適用し、周方向にき裂を想定しています。
関連情報
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