
充実した研修制度や幅広い挑戦機会の提供により、社員の自律的なキャリアデザインを支援しているみずほリサーチ&テクノロジーズ。今回はコンサルタント向けの人材育成プログラムについて、企画を担当する岡松 さやか、研修に参加した新卒入社の杉浦 健司とキャリア入社の森田 眞代が、その特徴や魅力を語ります。
基礎育成からマインド醸成まで。4つの柱で時代に合ったコンサルティングスキルを習得
▲コンサルティング推進部 岡松 さやか
——岡松さんのご経歴と現在担当している業務について教えてください。
岡松:2007年に入社し、主にデジタル×人材育成の分野において、官公庁や民間企業向けに調査やコンサルティングを行ってきました。途中、内閣府男女共同参画局へ出向し、2023年からはコンサルティング推進部 組織開発チームにて、コンサルタント向けの人材育成や組織開発業務を担当しています。
——コンサルタントの人材育成において、どのようなことを大切にしていますか?
岡松:一人ひとりが、今よりさらに輝くための支援を大切にしています。自身の経験からも思うのは、コンサルタントは十人十色であり、それぞれが強みを活かして仕事をしているということです。個々人が次のステップアップに向け、乗り越えるべき壁をクリアできるよう、キャリアに応じた多様な企画を用意しています。
——具体的にはどのような人材育成プログラムを用意しているのでしょうか?
岡松:コンサルタントに必要なスキルを、「コンサルティング基礎力」「専門性」「マネジメント力」「チェンジマインド」の4つに分類し、「コンサルティング本部 Change!プログラム」(以下、Change!プログラム)として育成体系を整備しています。
「コンサルティング基礎力」としては、論理的思考力や文章力、プレゼンテーションスキルなど、コンサルタントが共通して保有するべき基礎的なスキルを習得。「専門性」では、OJTやビジネススクールへの派遣などを通じ、業務の遂行や事業創出などに必要な専門スキルを身につけます。
そして「マネジメント力」は、階層別の研修を通じて組織管理に求められるスキルを学び、「チェンジマインド」では既成概念にとらわれず、情熱とスピード感を持って変革を推進するマインドを育成します。
——「Change!プログラム」ならではの特徴を教えてください。
岡松:コンサルタント経験者がコンサルタントのために企画しており、コンサルタントのニーズに応える行き届いた研修やプログラムが用意されていることです。時代に合ったスキルを、絶えずアップデートできる育成体系を追求しています。
中でも「チェンジマインド」は、アイデアソンや新規事業への挑戦を後押しするなど、コンサルタントの育成としては独自性のあるプログラムとなっています。また「基礎力」を育成するコンテンツが充実しているのも特徴です。入社前にコンサルタントとして必要なスキルを十分に保有していなくても、安心してキャリアをスタートできると思います。
コンサルタントクラスに応じた学びを提供することで、コンサルタントが末永く成長し続けられる。そんな組織をめざし、適宜内容の見直しを行っています。
自身の課題を解決するため研修に参加。身につけたスキルの成果を業務で実感
▲戦略コンサルティング部 コンサルタント 杉浦 健司
——杉浦さんのご経歴と現在担当している業務について教えてください。
杉浦:2021年に入社後、医療・福祉・介護や健康づくり分野を中心に、主に官公庁や自治体をクライアントとして社会保障政策関連の調査研究に3年間携わりました。現在は戦略コンサルティング部に所属し、民間企業のサステナビリティ対応や戦略策定など、多様な分野のコンサルティングに従事しています。
——これまでどのような「Change!プログラム」に参加してきたのでしょうか?
杉浦:本人の希望で自由に参加できるので、必要な研修は積極的に受講してきました。「コンサルティング基礎力」では新入社員研修などのほか、当社が独自に作成した約50講座ある動画教材も活用しています。
「専門性」では所属部署ごとに開催される各領域の勉強会や、DX人材育成プログラムにも参加し、資格取得にも励みました。
——参加した中で、とくに印象に残っている研修を教えてください。
杉浦:自身の課題を解決するために参加した「文章力強化研修」です。上司に業務の進捗報告や今後の進め方を相談する際、前提の共有や課題の背景などの説明がスムーズにできていないことに実力不足を感じていました。
3日間のプログラムを受講し、まず何のために伝えるのか、「目的」を明確にする技術を学びました。そして論理的な構成の作成方法と、簡潔な文章の書き方を習得し、最後は読み手の立場に立った構成や文章の工夫について教わりました。
研修は講義に加えグループワークがあり、講師からのフィードバックを受けられるだけでなく参加したメンバーと切磋琢磨できる環境があったのも良かったです。
——研修後、業務に取り組む上でどのような変化がありましたか?
杉浦:これまでは、必要な情報を網羅し、論理的かつ正確に書くことをもっとも重視していました。研修後はそれに加え、誰に・何を・どれだけ伝えるかも重視するようになったことが私にとっての変化です。クライアントの要望に最適なアウトプットに仕上げるため、頭の使い方や文章の構成・書き方を適宜変える、そのための引き出しが増えたと感じます。
また、適切な言葉を使えるようになりたいと思う機会が増えました。本を読んだり、この人の言葉の使い方がすてきだなと思う人と話してみたりと、自分の表現を変える、表現の幅を増やす工夫をしています。前所属部署で「この人みたいに言葉を使えるようになりたいな」という人がいるのですが、その人のように、一番刺さる言葉を選択できるよう努力を重ねています。
研修受講後、学んだ成果が実際に表れた出来事もありました。研修の課題で作成したレポートを改善し、当社の公式サイトで発信したところ、大手メディアから掲載依頼をいただいたんです。シンクタンクとして情報発信に貢献でき、研修の学びを活かせてうれしく思いました。
——今後、研修で学びたいことを教えてください。
杉浦:現在、会社の派遣制度を利用して、外部のビジネススクールに参加し、コーポレートファイナンスを学んでいます。社外の方とのディスカッションは参考になることが多く、とても刺激的です。研修を通じて財務戦略に関する知見を深め、コンサルタントとしての幅をさらに広げていきたいと思います。
キャリア入社後の学びを支援するプログラムも充実。組織人事コンサルタントとして成長
▲経営コンサルティング部 コンサルタント 森田 眞代
——森田さんのご経歴と現在担当している業務について教えてください。
森田:前職は独立系の商社グループで人事を務めていました。2022年にキャリア入社し、現在は経営コンサルティング部で組織人事コンサルティングに従事しています。お客さまの人材マネジメントの実態を把握する組織診断や、人事戦略策定、人事制度設計、経営幹部サクセッションプランの策定・実行支援などを行っています。
——これまでどのような「Change!プログラム」に参加してきたのでしょうか?
森田:主なところでは、「プロジェクトマネジメント研修」とビジネススクール派遣を活用した「アカウンティング講座」の受講です。前者は、キャリア入社として今後期待される役割を考える中で、上司からの助言を受けて参加を決めました。後者は企業の経営戦略により連動した人事戦略を提案できるよう、財務の知見を強化したいと思い参加しました。
——「プロジェクトマネジメント研修」ではどのようなことを学びましたか?
森田:基礎から実践まで、プロジェクトマネジメントを行う上で必要な知識や注意点を学びました。講義はオンラインで実施されましたが、講師や他の受講者とコミュニケーションを取る機会が多く、双方性のある内容でした。チームを組み、プロジェクトのキックオフを想定したアジェンダを実際に作成してみるなど、実務に活かせるスキルが習得できました。
その中でとくに印象的だった学びは、クライアントの意思決定者を押さえることの重要性です。人事制度構築の案件ではまず基本構想を組み立て、それから詳細設計に入るというプロセスを踏むのですが、基本構想の段階で先方の意思決定者としっかり方向性を握っておかないと、後々になってぶれが生じる場合があります。この学びは今取り組んでいるプロジェクトにも早速活かしています。
——「アカウンティング講座」(ビジネススクール派遣)で学んだ内容についても教えてください。
森田:3カ月にわたりビジネススクールのオンライン講座を受けました。特徴としては、実際に存在する企業の財務諸表から財務分析を行ったり、予測財務諸表を作成したりと、実践形式でアカウンティングの知識を習得できることです。自分の手を動かして考えるだけでなく、受講者同士で議論しながら学べたのも有意義でした。
対顧客ではなくフラットな立場で異業種の方々と議論できたことで、視野が広がったと感じます。経営企画部や財務経理部の方が多く参加されていたのですが、経営の方向性決定に関与する立場として、どのような考えを持っておられるかを学べたのは貴重な経験でした。
現在の個人的なテーマとして、真に経営戦略に連動した人材戦略・人事戦略とは何かということに取り組んでいます。戦略と財務状況を照らし合わせて適正な人員・人件費や労働分配率を導き出すなど、定量・定性両面の分析にもとづくコンサルティングを行うために、講座を通じて業務に直結する知識やスキルが得られたと実感しています。
コンサルタントの意見を反映してプログラムを拡大。末永く学び続けられる組織へ
——「Change!プログラム」を利用してもらうために、どのような工夫をしていますか?
岡松:コンサルティング本部やみずほリサーチ&テクノロジーズの全社向け研修以外にも、みずほフィナンシャルグループの多様なプログラムが用意されています。以前はプログラム情報の一覧性に課題があり、コンサルタントがどの研修を受けるべきかを把握しづらいという声が寄せられていました。そこですべての研修を教育体系として一つにまとめ、キャリアに応じて必要な研修が一目でわかるように工夫しました。社内のコミュニティサイトで定期的に情報発信して周知を図ることで、活用を促しています。
——「Change!プログラム」の今後の展望を教えてください。
岡松:実践型のプログラムをさらに充実させたいと考えています。たとえば「チャレンジ投資(新規テーマ創出)」は、新規技術開発や新規ビジネスのアイデアを企画し、採用されれば発案者が推進役となって企画を実行するという内容です。年次に関係なく応募できるので、若手が積極的に参加しています。
このように普段の業務領域を超えた挑戦を通じて、新たな知見が得られるプログラムの強化を検討しているところです。具体的にはビジネススクールの派遣を、中堅向けの高度な内容だけでなく若手向けのエントリーレベルのプログラムへ派遣先を拡大したいと考えています。また、将来的には、派遣先を国内の教育機関だけでなく海外の教育機関にも拡大することなどを構想しています。
森田さんと杉浦さんは、それぞれキャリア入社と新卒入社で立場が異なりますが、「Change!プログラム」を積極的に業務に役立ててもらえてうれしく思います。今後も末永く学び続けられる組織づくりをめざし、より良いプログラムの提供を追求していきます。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです
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