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管路系水撃解析プログラム u-FLOW®/WH 概要

u-FLOW/WHは、水撃現象(ウォータハンマー)の解析を行います。特性曲線法によりポンプ停止やバルブ閉鎖の水撃を計算します。対策としてエアチャンバ、空気弁、サージタンクなどの機器を設定できます。

「u-FLOW/WH」は25年以上前から当社で開発してきた水撃解析のプログラムです。 送水管路ネットワーク、原子力等各種プラント、上水道管等のパイプラインにおける、水撃現象を解析することができます。

u-FLOW/WH

u-FLOW/WH

u-FLOW/WH ver2.0では、以下の4つの機能を追加しました。

  1. 1.流体機器として、空気弁モデルを追加
  2. 2.地図上から配管情報・節点情報が入力できるGUI機能
  3. 3.圧力線図出力機能を強化
  4. 4.定常運転時のポンプ圧力脈動機能を追加

既に発売を開始している管路系定常解析シミュレーター「u-FLOW/WH」により定常状態を検討いただき、水撃解析u-FLOW/WHの初期状態データとしてご利用いただけます。 いずれのプログラムも、25年以上前から当社独自で開発してきましたシミュレーターです。 迅速なサポート体制の提供や、さまざまなニーズに対応したきめ細かなカスタマイズが可能です。 上記シミュレーターの販売のほか、水理解析、水撃解析サービスも受託いたします。

「u-FLOW/WH」について

u-FLOW/WHは、以下の特徴を持っています。

  • 管路内の水撃現象(Water Hammer)など過渡状態の流体解析が行えます。
  • 特性曲線法を用いて、一次元管路における質量保存式・運動量保存式を解きます。
  • 管路ネットワークの計算ができます。
  • 管路内の液柱分離(水柱分離)現象が計算できます。
  • 流量やヘッドの時刻歴図とチャート図が表示され、直ちに計算結果が評価できます。
  • 出力図はPS(ポストスクリプト)ファイルへ出力され、ビューアでご確認、プリントアウトが可能です。
  • エクセルファイルでの結果の処理を可能にするため、CSV形式の解析結果ファイルを出力します。
  • 水系管網計算プログラム u-FLOW/WNと連携できます。

対応する流体機器

  • 空気弁(Ver2.0より対応)
  • バルブ
  • リザーバ
  • ポンプ
  • ポンプユニット(並列・直列)
  • サージタンク
  • アキュムレーター
  • 空気室(空気溜り、エアチャンバー)
  • 付加容積(流体溜り)
  • バネ質量要素

機能概要

管路系流体シミュレーションの機能概要をPDFファイルでご覧になれます。

バージョン2.0の特徴

特徴1:地図上から配管情報・節点情報が入力できるGUI機能

これまでのu-FLOW/WHでは配管、節点情報の入力は表形式によるものでした。 u-FLOW/WH ver2.0では、画面上からマウスのクリックにより節点、配管を配置することができるインターフェースを整備いたしました。
これにより、配管ネットワークのつなぎを目で確認しながらの入力が可能となり、これまでの表形式入力で起こりがちであった配管ネットワークの入力ミスを防ぎます。 入力画面の表示機能として、配管径や初期流量による配管の色分け機能も用意しています。

また入力画面の背景図として、JPGやBMP形式の図ファイルを読み込むことができます。
地図を図ファイルとして保存し、背景図として設定することで、地図上で管路ネットワークを入力することができます。
広域な上水道設備を対象とした水撃の評価等にお役立てください。図1に入力イメージを示します。

図1 背景を地図としたときの入力のイメージ

図1 背景を地図としたときの入力のイメージ

特徴2:圧力線図出力機能の強化

解析結果のうち、配管縦断、最高最低圧力線および動水勾配線を示したラインチャート図の出力機能を強化しました。
従来は、軸メモリの変更のみでしたが、今回は最高・最低水頭の数値および位置の表示、負圧配管の色分け表示、流体機器前後の最高・最低値の数値表示が可能です。縦横軸表示は、倍率による指定機能を追加しました。地盤高の表示(解析への反映はなく表示のみ)ができます。
図2に結果表示のイメージ図を示します。プリンタ出力として、A4、A3の用紙の指定も可能です。

図2 結果出力のイメージ

図2 結果出力のイメージ

特徴3:空気弁

空気弁は、他の水撃対策機器(フライホイールやサージタンクなど)よりも安価であり、取り付けスペースも小さいことから、水撃対策として多く用いられています。
一方、取り付け位置や口径によっては、排気の際に水柱衝突が生じ、初期動水勾配よりも大きな圧力上昇が発生する場合があります。u-FLOW/WH ver2.0では、空気弁口径に対する吸気・排気の感度から負圧対策として適切であるかどうかや、 空気弁取り付け位置が吐出水槽水位よりも低い場合に生じやすい排気時の圧力上昇の評価を行えるようにするため、空気弁モデルを追加いたしました。 ただし本モデルでは、パイプ内に流入した空気は空気弁近くにとどまり排気されることを仮定しています。

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