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2024年8月30日

Healstep®(医療費適正化支援サービス)導入後の効果について

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
第一生命保険株式会社
株式会社 QOLead

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(代表取締役社長:吉原 昌利)、第一生命保険株式会社(代表取締役社長:隅野 俊亮)、株式会社 QOLead(代表取締役社長:中山 新)は、2021年から医療費適正化支援サービス「Healstep(ヘルステップ)」を提供しています。医療費適正化に向けた効率的な保健事業運営や、健康経営・コラボヘルス推進をワンパッケージで支援する本サービス、健康増進アプリ「QOLism(キュオリズム)」を健康保険組合(以下、健保)や企業にお届けし、導入団体数は順調に拡大しています。この度、サービス導入後の効果について、ご案内します。

1サービスを導入されているお客さま数の推移

Healstepの契約数およびQOLismのユーザーID数は、順調に増加しています(図1)。

図1 Healstep契約数とQOLismユーザーID数推移

図1
  • *1)Healstepのいずれかのサービスを導入されたお客さま数
  • *2)最大アプリ利用可能者数

2サービス導入後の効果

①後期高齢者支援金の減算評価*1

導入後の健保について、保険者の取り組みを評価する後期高齢者支援金の2022年度減算評価点数において、Healstepを導入いただいているお客さまの85%以上が改善しており、全健保平均78%と比較して良好な結果となっています*2

②QOLismの活用状況

QOLismには、ウォーキングイベントやハビットチャレンジ、飽きずに楽しみながら続けられる仕掛けが用意されており、取組推進に向けた各種イベントなどを通じ、1カ月後平均継続率*は82%、半年後平均継続率は70%と、多くの方に長くご活用いただいています。

  • *1カ月後継続率:N月中に一回はログインしたユーザーのうち、(N+1)月中に一回はログインした人数/N月中に一回はログインした人数

3サービス導入効果に関する示唆および今後の検討内容

健保によってアプリの活用状況は異なりますが、Healstepの機能である将来医療費予測AIによる分析では、アプリを活用しているユーザーほど将来医療費の伸びが抑制される可能性があるとみています(図2)。

一部の健保で分析を進めた結果、QOLismを高頻度かつ継続的に活用しているユーザーは、特定保健指導の脱却率が高いという関係性が出ていることもわかってきています(図3)。

今後、アプリをどのように使っているユーザーの健康状況が改善しているか、医療費の伸びが抑制されているのか等の深堀を進め、分析をもとにQOLismの機能設計を進化させていきます。

図2 QOLismの医療費抑制効果(一人当たり将来医療費の減少幅)

  • 2022年度時点および2023年度時点における2027年度の医療費予測結果※をアプリ使用頻度別に比較。
  • アプリの活用状況や登録人数に違いはあるものの、アプリをよく使っている方ほど将来医療費の伸びの抑制効果が見込まれるという関係性が見られた。
  • *医科入院外+調剤の合計医療費(歯科、入院除く)を個人の健康状況等をもとにAIによって算出したもの。対象者は特定健康診断を受けた40歳以上。
図2
  • *1)2021年度から3年間、年間で1/4以上利用している方
  • *2)2022年度単年で、年間の1/4未満しか利用していない方
  • *3)A健保は3年以上連続在籍かつ特定健康診断を受診している40歳以上在職被保険者
    B健保およびC健保は2年以上連続在籍かつ特定健康診断を受診している40歳以上在職被保険者

図3 QOLismユーザーの特定保健指導脱却率

  • A健保について、2022年度特定保健指導対象者の2023年度時点の特定保健指導の脱却率※を確認。
  • アプリを継続的に活用するユーザーは、アプリ未活用者と比較して、特定保健指導の脱却率が高い傾向がある。
  • *BMIや腹囲等に改善効果がみられ、特定保健指導の対象から外れた割合。
図3
  • *1)継続活用者:2021年度から3年間、年間で1/4以上利用している方
  • *2)未活用者:2022年度未登録または登録しているが利用していない方

ご参考

1Healstepの概要

Healstepは、健康保険組合等の抱える課題を4つのサービスを通じてトータルサポートするサービスです。具体的には、①AIを活用した将来医療費予測等を踏まえたデータ分析により現状やリスクの把握を行い、②これらの分析結果やノウハウに基づくコンサルティングによりデータヘルス計画や保健事業等の対応方針を策定・改善。さらに③サービス事業者と連携して保健指導などをオンラインで対応できるように支援し、④組合員向けの健康増進アプリを通じて生活習慣改善などの行動変容を促します。

図4
  • *「service1:将来医療費予測AIを活用した分析レポート」、「service2:AIを活用したデータヘルス計画PDCAコンサルティング」は、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社によるサービス提供になります。
  • *「service3:保健事業実行支援サービス」、「service4:健康増進アプリ」は、株式会社QOLeadによるサービス提供になります。

2将来医療費予測AIの概要

第一生命の生命保険事業を通じて得た保険医学の知見と医療ビッグデータ解析のノウハウを基に、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社およびみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社が共同で開発した、健診・レセプトデータから、将来の疾病リスク*・医療費を予測する技術です。

  • *糖尿病・高血圧症・脂質異常症等、生活習慣病
図5

3健康増進アプリ「QOLism(キュオリズム)」の概要

QOLismは、健保組合が課題とする『医療費抑制』、企業が課題とする『健康経営実現』の双方を同時にサポートし、健康的な生活習慣=「健康リズム」が自然と身に付くアプリです。健康保険組合員・従業員に対する健康増進イベントや個人向けプログラムは、実効性高く生活習慣改善をサポートします。また、通知・利用促進ツールの活用により、健保組合と組合員のコミュニケーションの活性化をサポートします。当アプリは「健康経営®」優良法人認定取得基準に準拠しており、NPO法人健康経営研究会の監修を受けています。なお、ポイント付与対象や商品内容は予算に応じて独自の設定が可能です。

QOLism の紹介動画はこちらをご覧ください。
https://vimeo.com/524079197/b8dc05fdf4

健康増進アプリ「QOLism」(一例)

図6
  • *2024年9月、休養習慣の改善・定着を促す睡眠測定機能を追加予定
図6

【関連リンク】

  • *上記の結果は、各健保さまの別のお取組みの結果をベースとしたものであり、Healstep導入と数値の改善に因果関係があることを意味するものではありません。
  • *上記の結果の基となるデータの数については、サンプル数が小さいものもございます。分析の妥当性の評価や精度を高めるため、今後もサンプル数を増やすなどして継続調査してまいります。
  • *「Healstep」は、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社、第一生命保険株式会社、株式会社QOLeadの登録商標です。
  • *「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。