システムエンジニアとしてシステム開発の基礎を身に着けたのち、〈みずほ〉グループ内で横断的に活躍。システムの提供側とユーザー側両方の視点を得て、また新たなチャレンジへと進む高木の足跡を紹介します。

  1. 入社1年目

    三行統合という一大プロジェクト。
    実践で学び、成長していく実感。

    入社当初は、旧第一勧業銀行、旧日本興業銀行、旧富士銀行の三行統合による<みずほ>誕生という、巨大プロジェクトの真っ只中でした。私は勘定第1グループ外為班に配属され、三行統合で誕生した旧みずほコーポレート銀行の外為業務アプリ開発の担当となりました。1ヶ月の現場研修を経てすぐに、追加案件による機能改修業務にアサインされ、詳細設計、コーディング、結合テストなどに携わりました。実践を通して学び、吸収できる機会も多かったため、成長を実感しながら日々を過ごすことができました。同じことの繰り返しではなく、実践材料も豊富に与えていただき、1年目にしては恵まれた環境だったと思います。年次の近い先輩も多く、お手本になる方がたくさんいました。その先輩方のように早く独り立ちし、サポートなしで一連の業務ができるようになりたいと思ったものです。そのため、与えられた業務を一つずつこなす中で理解を深め、「点」を「線」につなげることを意識的に繰り返しました。早くから、部分的に一人で担当する機会も多くいただき、業務を確実に遂行していくことにひたむきでした。

  2. 入社10年目

    開発担当からユーザー担当に転換。
    「役に立てた」実感が嬉しかった。

    しばらくキャリアを重ねたのち、旧みずほコーポレート銀行へ転籍異動しました。この異動は、システムを提供する側から、システムのユーザーサイドになる大きな転換でした。はじめの1ヶ月は別会社に転職したような感覚があり、毎日が緊張の連続。現行システムのユーザー窓口として、ある程度業務内容が理解できるようになると、銀行の現場部署を取りまとめる大変さを痛感しました。しかし、問題についてメンバーと一緒に考え、適切に対応できたときには、「お客さまの役に立てた」と実感することも増えていきました。また、この時期には現大手町本部への移転に伴うプロジェクトにも参画し、拠点間をつなぐ「イメージ事務サポートシステム」の導入に向けて現場各部の取りまとめや、ユーザー窓口として事務手続きやユーザー受入テストを実施。周囲は銀行業務知識が豊富な金融のプロばかりで、勉強の日々でしたが、周囲の人に恵まれ、丁寧にサポートしていただいたことで、ユーザー窓口としての役割を果たすことができたと思います。ユーザー部門でもシステム有識者として活躍できる場面も多々あり、各自の得意領域を活かした連携で目的を達成することができると実感した時期でもありました。そして<みずほ>の大規模プロジェクト「MINORI」に参加することになりました。

  3. 入社12年目

    MINORI」の要件定義という難関。
    人間関係の構築こそが、仕事を前に動かす。

    みずほフィナンシャルグループへ異動し、業務知識のある外為送金領域の主担当として、次期勘定系システム
    MINORI」の要件定義をユーザー担当として実施しました。<みずほ>を代表する大型プロジェクトになるため、とにかく大変でした。旧みずほ銀行と旧みずほコーポレート銀行が別々の業務フロー/システムで現業を実施しており、その現業への理解と改善策を整理することが必要でした。メンバーの意見も割れるなか、着地点を見出すためにディスカッションを重ねて意見をまとめ、ドキュメント化する作業を続けました。旧みずほ情報総研と銀行サイドの橋渡しのような役割もあり、認識を合わせることに注力。全員が持つ「良いものをつくりたい」という思いが実を結び、それぞれが納得した要件定義、成果物ができたと思っています。その後は旧みずほ情報総研の開発部署へ戻り、自分で要件定義したものに対し自ら開発の推進を担いました。頭で思い描いていたものが形になること、それに直接携われることにやりがいを感じていました。この時期の最大の収穫は、知識吸収やスキル向上以上に、環境が異なっても短期間で人間関係を構築できるようになったことです。人との強い関係性が、プロジェクトを前に動かし、自身の成長につながることを実感しました。

入社18年目~現在

新しいチャレンジが始まった。
「良いものを作る」ことにこだわりたい。

MINORI」リリースに向けた外為領域全体の推進フォローを担当し、リリースを見届けてから、産休・育休に。私たちにとっては「壮大なシステムの完成」でした。復職後、社内ITの企画や業務に必要な環境・プロセス整備を担う現部署に着任し、旧みずほ情報総研と旧みずほ総合研究所の統合という会社再編の全体推進を担当。基幹システムのデータ移行を主導し、現場の移行データ作成、リハーサル、本番移行を支援しました。その後、事務企画を経て、現在は次期基幹業務システムの検討を進めています。これは端的に言えば、社内のメンバーがより働きやすくなるためのシステムであり、全社的な対応が求められます。私にとって新たな分野へのチャレンジ。自分の想いだけでなく周囲を巻き込み、相互理解による信頼関係でプロジェクトを進めていきたいと思っています。これまで、システム開発の基本から推進、ユーザー目線でのシステム導入や要件定義、本部部署での企画検討など、幅広く経験させていただきました。この過程で培ってきた知見を活かして、これからも「良いものをつくる」ことにこだわっていきたいと思っています。

※所属部署は取材当時のものになります。